Roman Holiday ローマの休日 2016 6 12
書名 英語で読む ローマの休日
著者 イアン・マクレラン・ハンター 田畑 則重(英語解説) IBCパブリッシング
英語学習者のなかには、
英語を映画で学ぼうとする人もいるでしょう。
しかし、映画で英語を勉強するならば、
流行の映画よりも、恋愛の映画で勉強すべきです。
なぜかというと、流行の映画は専門用語が多く、
英語の勉強には適切ではないからです。
その点、恋愛の映画では会話が多く、
その会話も人間の心理を適切に反映したものとなっています。
さて、日本では、「ROMAN HOLIDAY」を「ローマの休日」としていますが、
直訳すれば、「ローマ人の休日」が正しいと思います。
「ローマの休日」と言うならば、
「THE HOLIDAY IN ROME」と言うべきです。
しかしながら、映画評論家の斉藤啓氏によると、
「Roman Holiday」は、ある英和辞書を引くと、
「野蛮を特徴とする見世物(論争)。他人を苦しめて得る利益・楽しみ。
古代ローマの娯楽であった奴隷の切り合いに由来する」とあるのです。
この映画では、主人公であるアン王女という、
高貴な人のローマでの顛末を楽しみくださいという意味が含まれていると指摘します。
ところで、英語にあって、日本語に少ない言葉があります。
それは、以下のやり取りです。
(大使が警備員に指示した後で警備員のセリフ、続いて大使のセリフ)
「はい、わかりました」
「行ってよろしい」と大使が言うと、警備員は退室した。
これを英語で言うと、どうなるか。
"Yes,sir. I promise."
"Thank you. You may go," said the ambassador. The guard left the room.
お気づきになりましたでしょうか。
英語では、「Thank you」は、よく出てきます。
日本語では、例えばホテルで従業員から何かをしてもらった時でも、
当然のサービスと考えて、「ありがとう」とは言わないことが多いでしょう。
しかし、ホテルの従業員に対しても「ありがとう」と言った方が上品で気品があると思います。
さて、最近の国際ニュースにおいて、
英国のEUから離脱を問う国民投票のニュースが多くなっています。
こういうニュースも、
経済が比較的良好なアメリカから眺めれば、
EUの大騒ぎは「Roman Holiday」のように見えるのでしょうか。